パリ・ジュテーム

レイトショー割引のある劇場で上映してくれなそうなので、日比谷シャンテに赴く。発券の時点でこの日がレディースデイであることに気づき、ちょっと後悔。以後、気をつけよう。

以下、ネタバレ

一本一本の短編が恐ろしく短いということに気づくまでは、何ともフラストレーションが溜まる思いだった。もう少し話を発展させてくれよとイライラした。でも、5 本くらい見て(コーエン兄弟のあたりか?)、「あー、これはこういう映画なんだ」と理解してからは、それぞれの短編について、映画の中では描かれていない事柄をあれこれ想像して楽しめる気持ちの余裕を持てるようになって、全体としては楽しく見ることができた。

お目当てだったコーエン兄弟のパートは、割とどうでもよかった。まぁ、どうでもいい話ばっかりの映画だったとも言えるのだけれど、その中でも、嫌いじゃないけど、大好きでもない、といったところ。スティーブ・ブシェミの演技って、こんなに型にハマった感じだったっけ、と意外に思った。いくつかの表情をコピペしているだけみたいに見えた。そう見えるように意図された演出だったりするのかな。

どの話が好き、といえるほど好きな話はない。嫌いじゃない話、というレベルであれば、オスカー・ワイルドの墓(ウェス・クレイブンだっていうから、墓の中から何が出てくるかと思った)、パリ旅行のスピーチ、ギレンホールのドラッグ、あたりか。白血病の話はちょっと何だなぁと思いつつ、ツボに入りそうにもなった。

周囲の人には退屈してしまったのか、上映中にカシャカシャ音を立てる人が何人かいて、ちょっと残念だった。こういう静かな映画は面倒くさいね。