ダイ・ハード 4.0

イクスピアリで鑑賞。スタンプカードを忘れたのが残念。

以下、ネタバレ(過去3作のネタバレもあるかも)。

面白くないかもしれないと思って観たせいか、存外に楽しむことができた。戦闘機(F-35?)がトレーラーを攻撃するクダリはさすがに「そりゃないんじゃないの?」と唖然としたが、全体として既視感の生じない(既に観たことのあるものの順列組み合わせ、みたいな残念さがないことは重要)、よくできた映画だったと思う。

悪者のやってることのスケールの大きさの割には、目的が割と小規模だったりするのはシリーズの伝統か。逆に、国側の体制があまりにお粗末に思えてしまう(災害発生時に大切な情報が1ヶ所に集まってしまうってのはどうかと思う)ものの、それはそれで案外リアルだったりするのかもとも思う (実際、大した対策は取られてなくても不思議じゃない気がする)。悪役がそろってマッチョ系だったにもかかわらず、結構細かい準備をしてみせていた(管制塔を教会からクラックするとか)2作目の悪役はとても魅力的だったなぁ(映画として2作目が一番好き)。

ダイ・ハードダイ・ハードたらしめる要因は、1) 良いものも悪者も容赦なく殺す、2) ジョン・マクレーンが主人公、3) 面白い問題解決が連鎖的に提示される、ではないかと思う。僕としては3)だけでよいと思っている、というか、むしろ1)と2)はなくてよい(笑)。4) 悪者の周到な計画というのも要因にしていいような気もするが、2作目のあたりで映画を現実が追い越してしまった感じが強く、あんまりおもしろい大犯罪計画、というのは成立しなくなってしまったのではないかと思う。

1作目と2作目は 3) がうまく連なっていて、それが面白かったんじゃないかと思う。3作目はあんまりよく覚えていない。おもしろくなかったなぁ、とだけ覚えている。今回、最後の「自分を貫通させて悪役を撃つ」という問題解決は、他でも見たことがある手法だったようには思うものの、十分に面白く思えた。とはいえ、それ以外に印象的な問題解決があったかというと、見てから間もない今でもぜんぜん思い起こせなかったりする。