トランスフォーマー

錦糸町オリナスで鑑賞。5番スクリーンの4列目に座った。画面がワイドだったのでちょっと不安があったが、視界をほぼ画面が埋め尽くすという良好な状態だった。

以下、ネタバレ。

緊張感だったり、ミリタリー方面へのフェティッシュを刺激する味わいだったりを、中盤を待たずに消し去ってしまうのは潔さなのか、作者の判断ミスなのか。正義の味方はカッコ悪く、悪者は正義ほどカッコ悪くないがそれほどカッコ良くもない、というのはアメリカ製のこういう映画(厳密に定義するのは難しいが、類似の映画として「スモール・ソルジャー」を想起した)にはよくあることなのかもしれない。

フーバーダムがそういった目的で作られていたという発想はなかなか面白かったが、映画の話はフーバーダムが舞台になったあたりから加速しておかしくなっていったように思った。カタール帰りの兵隊さんと、主人公と、ペンタゴンに集められた若者と、セクター7(だったっけ?ジョン・ジーザス・タトゥーロのところ)と、トランスフォーマーの良いモノと悪者が、お互いに好き勝手にやってしまって、どんどん収集がつかなくなっていく。時折出てくるスローモーションだったり、妙に劇的な音楽だったりで盛り上げたと思ったら、唐突にバイク乗ったり、車が暴走したり、アップテンポな曲になったり、トランスフォーマーさんがあっさりやられちゃったり。

収集がつかないから面白くない映画かというと、あきれつつも嫌いになりきれない、という何とも不思議な後味を残すといったところか。もう1回見たいとは思わないけど。