ピグマと方眼紙

サクラ・ピグマ

ここ数年、筆記はPCでおこなうものだったのだけれど、思うところあって、PC以外の筆記具を模索した。

携帯電話で代用できないか考えた。それまで使っていた古い携帯電話は仮名漢字変換が面倒だった(入力された文字に対して単語などをサジェストしてくれないのだ)ので、新しい携帯に買い換えてみた。メールやWikiを用いてテキストを保存していけないかと試してみた。

結果からいうと、「混んではいるが携帯電話を操作する程度の空間は確保できる通勤電車」の中ではなかなか重宝するものの、他の場面ではかったるくてとても文章など入力できない。せいぜい、思いついたことをメモしておく程度にしか使えないように今のところ感じている。

もしかすると、今後僕が劇的に携帯電話に順応することがあるかもしれないが、今のところは、携帯電話で文章を書くことは難しいように思っている。

他の手段を探すために新宿の世界堂を物色した結果、行き着いたのは10ミリ方眼のA4サイズの紙と、ピグマ0.1ミリの組み合わせだった。ピグマを使うのは何年ぶりか。高校から大学くらいの間、手放せないほど愛用していた。一時は万年筆に惹かれた時期もあったが、値段が高いし、メンテナンスが大変だし、インク漏れに悩まされたので、再び使おうという気は今のところあまり起きない。

その後、A4サイズの紙は持ち歩くのが面倒なので、A5のバインダーに方眼紙のルーズリーフを挟んで、見開きにして縦置きしてA4の紙として扱うようにしてみている。とはいえ、バインダーの中央のリングが邪魔なのがいまひとつ気に入らない。また、A5の10ミリ方眼のリフィルが見つからないので5ミリ方眼を使っている。5ミリ方眼はこれはこれで使いやすいので悪くないと思っている。

ペンとバインダーをぱっと手に取り、さらさらっと書き留めることができるスピードが心地よい。最終的にPCに転記するのは面倒でもあるが、文章を再構成するチャンスと思えばいいかなと今のところは寛容な気持ち。

方眼とピグマの組み合わせに触れると、10台だった頃の気持ちがときおりフっと舞い降りてくる。いろいろ懐かしいね。