書籍

信仰の現場 - ナンシー関

信仰の現場―すっとこどっこいにヨロシク (角川文庫) ナンシー関の文章は本当に面白いと思う。 しかし、他のテレビ感想文ほど好きになれないのは、テレビ評がテレビという圧倒的な存在に対して「王様は裸だ」と述べている痛快さを持っているのに対して、この…

夢見るサイコ - 手塚真

大学生のときの愛読書。何度読んだか分からないが、久しぶり、おそらく15年以上ぶりに読んでみた。15年の間に僕と映画の立ち居地は随分変わったのだろう。今回、この本を読んだ感想がかつての気持ちと随分違ったものであったことは、その立ち位置の違いから…

バトル・オブ・ブラジル - ジャック・マシューズ

大学生の頃に銀座の近藤書店(懐かしすぎる)で購入して読んだもの。ページの間に桜の花びらが挟まっているところが何箇所かあったけれど、これは桜が満開の代々木公園でこの本を読んだときに挟まったものだろう。これまた懐かしい思い出。 誰かがいい思いをし…

YMO Global

YMO GLOBAL YMOから広がるディスクガイド 立ち読みしただけ。2000円を支払うかどうかと、この書籍を収納する場所を作るかどうかを悩み中。面白いとは思うんだけれど、もう少し掘り下がっててもいいんじゃないの的思いもある。

池袋ウエストゲートパーク - 石田衣良

池袋ウエストゲートパーク 収録されている4編は、いずれもDVDで見たテレビドラマの原作になっているもの。若干の変更を加えてドラマ化された部分はあるものの、多くの部分はドラマのまま(正確にはドラマが小説のまま)であり、主人公マコトくんによるナレーシ…

猫のゆりかご - カート・ヴォネガット・ジュニア

猫のゆりかご ヴォネガットの小説に触れたのは大学生の頃で、映画経由で「スローター・ハウス・ファイブ」を読んで、その後、他の小説も次々と(ただし文庫限定) 読んでいった。「猫のゆりかご」もその頃に初めて読んで、その後に1回くらいは再読したように思…

白いページ I - 開高健

白いページ 1 (1) フィクションとノンフィクションの違いに関する記述は、「空中庭園」を読み終えたときの心象に関わるものがあり、非常に興味深かった(それ以外の記述も興味深いものばかりだったけれど)。フィクションは作者が大変な才能や努力が注入されて…

空中庭園 - 角田光代

空中庭園 既視感のあるものごとが面白い組み合わせで用意され、心地よかったり、分かりやすかったりする順番で、テンポよく提示されていく。そのような構成を組み立て、ひとつの物語にしていく作業が容易ではないことは想像に難くない。この本もそのような性…

だめだこりゃ - いかりや長介

だめだこりゃ (新潮文庫) ジャズ喫茶(?)出演時にも、「8時だヨ!全員集合!!」のコントでも、周囲に鬱陶しく思っていることを感じてでも、リハーサルや段取りを重視したといういかりや長介の考え方が、自分がバンドをやっていたときとダブった。程度はまったく…

ベトナム戦記 - 開高健

ベトナム戦記 (朝日文庫) 何年か前にベトナムを旅行した際に、できることならば現地の人に「アメリカとの本土決戦をせずに敗戦し、アメリカ的経済で動いている日本と、アメリカと本土決戦をして勝利し、でもアメリカ的経済で動いているベトナム」という話題…

自暴自伝 - 村上 ”ポンタ” 秀一

自暴自伝 (文春文庫PLUS) 読んだのは文庫版の方。面白い、という形容が適切なのかどうか分からない。著者の壮大な活動の歴史が、僕の聴いてきた音楽と交わったり、遠ざかったりをくりかえしながら記述されていくのが何とも心地よい。 僕が村上秀一を始めて意…

礼儀作法入門 - 山口瞳

礼儀作法入門 (新潮文庫) 僕にとって、エッセイのカタルシスとは何なのか考えてみた。 未知のことを紹介してくれること 気づいていなかった考え方を提示してくれること 同じ考え方の人を発見すること 言えないことを言ってくれること この本に書かれているこ…

考えるヒット - 近田春夫

考えるヒット 高校生のころ、Popeye紙上に連載されていた「The 歌謡曲」を楽しく読んでいた。その後、近田春夫が週刊誌で歌謡曲を題材にした文章を書いていると知って、いつか機会があれば読んでみたいと思っていた。で、先日、ブックオフで100円で売られて…

罪と罰 ナニワ人生学 - 青木雄二

罪と罰―ナニワ人生学 「ナニワ金融道」ほど世の中に大きな影響を与えた書物はそれほど多くないのではないかと思う。このマンガを読んだおかげで、不用意に連帯保証人になったり、手形を受け取って失敗したりすることを免れた人は少なくないのではないかと思…

鴻上の知恵 - 鴻上尚史

活字が恋しくて、古本屋で1冊100円で購入。1991年頃から週刊誌に連載されたエッセイのようで、自分が結婚した時期とちょうど重なるイベント(湾岸戦争とか)が順々に登場するところに懐かしさと甘酸っぱさを感じた。コンピュータやゲームに対する著者の興味の…

スタジオ・ボイス 2007年3月号

STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2007年 03月号 [雑誌] スタジオ・ボイス 2007年3月号 創刊30周年記念特大号:Vol.3 CREATORS OF OUR TIME 伝説のクリエイターたち ベスト・インタヴュー50 松田優作のインタビューも、細野晴臣のインタビューも、ぐっときた…

少しのイーストでゆっくり発酵パン

少しのイーストでゆっくり発酵パン―こんな方法があったんだ。おいしさ再発見! 三省堂のパン関連書籍の中でひさしぶりにグっときた本。僕が作ろうとしているパンに近いものが紹介されているように思ったし、作り方としても僕ができそうなものであるように思え…

NICE AGE YMOとその時代―1978‐1984 田山 三樹

申し訳ないけれど、読む前はほとんど期待していなかった。YMOの年表だったりディスコグラフィだったりがまとめられた書籍があることは、新たにYMOに興味を持った人には有用だろうとは思っていたけれど、過去に類似の資料を購入した人にとっては、新たに追加…

浦沢直樹

通勤電車で、斜め前の男性が読んでいたマンガは、浦沢直樹の辛気臭い絵で、お、ツインテールの小娘がいて、って、あああ、これは「プルートゥ」の第3巻かと思ってあわてて立ち居地を変えた。 しかし、その後amazonで調べたところ、今のところまだ3巻は売られ…

小田嶋隆

イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド アマゾンから到着。書店で探すのはかったるいし、著者をアフィリエイトで応援できる。 いいぞ(小田嶋風)。